憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)




気楽なところで、一生懸命…と言うことです。


途中までは…
ええ、途中までは数えていたんです。
YOKOさんには手帳にまとめていてもらったりなんかして。

そう、200を超えた頃からでしょうか。
「まぁ、いいや」となって…自然な流れで。いつの間にか。
数えなくなってしまったのだけれど、
この信州、250種以上の源泉を体験している…と思います。
たぶんそのはず。
このコロナ禍の中で、実はかえって旅は進み、
南信の課題であった平谷、売木、天龍の温泉にも出掛け、
残る手薄な地域は、
小谷、東信の小海近辺、そして今回の野沢温泉となっておりました。

湯田中、渋温泉街も豊富な湯量、多岐に渡る源泉…
お宿ごとに自家源泉を引いたりもしていて、
実に贅沢な地域ですが、
野沢温泉も、まさに外湯巡りもあれば自家源泉も豊富で、憧れの地。
1度は泊まってみたい!
…とは、ずーっと考えていたことでして。

秋山郷に出掛ける道中であったり、中野市に出掛けたついでであったり、
一般に開放されている「ふるさとの湯」は、
何度か入ったことがありますが、
有名な十三の外湯については、
寸志を入れなきゃいけない、水を入れると怒る人がいる、
熱くて入ることが出来ない…などなど、
調べるうちにネガティブな情報に行き当たる事が多く、
また旅館のお値段も割合、高めの設定に見え、
憧れはあるけれど、辿り着かない場所…として存在していました。
冬も雪深く、またウィンタースポーツが盛ん…となると、
スキーもスノーボードもやらない僕らには、
足が遠くなる要因になっていましたね。

GOTOと野沢温泉村の割引によって、
おおよそ1人分の宿泊費が浮いた計算になっています。
これは本当に有り難いことでしたし、
お陰様で、野沢温泉村に初めて宿泊が出来ました。

虎穴と例えては障りがあるやも知れませんが、
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の例えの通りでもあり、
宿泊したからこそ、「悪事万里を走る」…
ネガティブな情報の間違いを実感する事が出来ました。

大きな大きな収穫のあった旅、
今回は外湯巡りをベースに温泉噺にて、一席のお付き合いを願います。

あまり長くお喋りをしてしまいますと、
湯あたり、湯のぼせをしてしまうかも知れません。
早速本編に移らさせて頂きたいと存じます。

どうぞ本日もご愉快を…、と言うことで。





憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

松本、塩尻界隈からだと、
高速道路を使って2時間は掛かりません。
1時間半ほど見ておけば十分。飯山の街さえ混まなければ、
もうちょっと早いかもなー…と言う距離感。
実は野沢温泉村は、それほど遠い訳でもない。

午後に出発の予定を組み、
午前中には松本市・四柱神社に出掛けて、旅の無事を祈っていました。

道中、辰巳のお庭脇によく居る猫さんに会う。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)


雨が降り始めていた頃合でした。
警戒態勢であり、お外に遊びに行きたさあり…と言った所でしょうか。




憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

最寄りの「豊田飯山」I.C.を降り、
飯山市市街地、千曲川脇の道路を北上して、
程無く「野沢温泉村」に到着します。

まずは観光協会にてクーポン券を買い求めます。


憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

5000円で購入でき、
10000円分のクーポン券が付属する…と言うもの。

現在も続いているかどうかは、
調べなければいけませんが、
当時は片道の交通費を補助してくれるキャンペーンを行っていて、
更にお得に旅行が出来ると言う。本当に大助かりの状況でした。




憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

宿にチェックイン後、すぐに支度を整えて飛び出します。

あいにくの雨だけれど、湯に入ればどうせ濡れるのだし。
雨が寒かろうと、湯で温まるのだし。

宿は、すごく悩みましたが、大湯の隣、
野沢温泉街の中心にある「旅館さかや」を選びました。
我が家にとっては重要な要素となる、
洗浄機付きトイレがある…と明記があった故。
勿論、他の旅館もあるとは思うのですが、
確実にあるかどうかが、僕らには情報として必要でして。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

渋温泉での九湯巡りの経験上、
「浴衣は楽だけれど、夜に困る」と思っています。
温泉で濡れる、汗も掻く…
もし就寝時に浴衣を着ようと考えていると、
就寝までに乾き切らないです。使えない。

ですので、ほぼマラソンと同じ服装で出掛ける事にしました。
吸湿性、速乾性が強く着易く!
坂の多い野沢温泉です。下駄などで風流に移動すると、
間違いなく足を壊すと思ったので、
脱ぎ履きし易いクロックスを用意して出掛けました。

「机上の空論」
「百聞は一見に如かず」とは、よく言ったもので。

作戦としては悪くはなかったのですが、
クロックスを裸足で履いたことには失敗しました。
後述しますが、
野沢温泉街の十三湯巡りの中でも、
中心部から離れた滝の湯や中尾の湯を目指す場合は、
まず裸足では良くないし、
出来たら、ちゃんとした足回りを用意した方が良さそうです。
理由は、僕らが足の裏にダメージを負ったから…
…是非とも、せめて靴下付き。理想ではちゃんとウォーキングシューズ、です。
ここは、もし「これから野沢に行くかも」の方、
ご縁があって、この文章を読んで下さっているなら、
お心にお留め頂きたいです。本当に。
“宿の近く、1ヶ所でも行けたら良いや”なら無用な心配なのですが、
“出来るだけ外湯を巡るぞ~!”…と言う心づもりならば。



憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

まず「熊の手洗湯」に入ろうと思い歩いて行きます。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

源泉温度一覧を見る限り、
70度や80度が多い野沢温泉の中で、
40度代は、随分と「行けそうだ!」と希望を与えてくれる気がして。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

「熊の手洗湯温泉街入口」とあります。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

ぐんぐんと道を降りて行きます。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

目標である「熊の手洗湯」前に、「上寺湯」を発見。
「あとで入ろうー」と素通り。左右に分かれる道の左側へ進みます。

「熊の手洗湯」は、右手方向だと分かるのは、しばらく後のこと。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

僕らの様に道を間違えると「洗濯場」が見えて来ます。
「麻釜」同様に、生活用水としての温泉の使い方。
この先、更に進んで間違いに気づいた所で戻るのですが、
最初から躓いてしまって、「ああああ!」となっていました。
早く温泉に入りたくてもどかしい!

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

「上寺湯」を右手に進んで、左方向へ道なりに。
この風景のその奥に「熊の手洗湯」があります。
自分の探し方が悪かったのかも知れませんが、
Google地図などでは探し当てられなかったんですよね。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

「熊の手洗湯」に到着。
当日のTwitterには、以下の様に記録しています。
数字は、今年入った温泉の数。

(87)野沢温泉・外湯・熊の手洗湯
これは良い。透明感高い緑色。バランス良く硫化水素の匂いも良い。
床の造り、その浴槽の縁もすごく良い。
窓から見える水路も良い。

ぬる湯、そのまま入る事が出来るよりちょっと高いか?
あつ湯も、頑張れば入る事が出来る感じ。
源泉以上の熱さがある気がするけど、どうなんだろ。

…とのこと。

何となく…こうした共同浴場って、
時代の付いたものだと思っているからか、
「鄙びている」ものだと先入観を持っていたのですが、
とても綺麗で驚きました。
10人以上入る様な構造では元々ないから、
こじんまり、広くはない…それは当然であって、
でも、確実に家の浴室より広く、湯屋造りで開放感があって、
むしろ、掃除が苦手な自分から見たら、
今はYOKOさんが居るから綺麗な浴室が保たれているけれど、
家の浴室より、清潔感があるかも…とすら。

これは本当に地元の方がキチッと管理している…とヒシヒシと伝わりました。
とても素晴らしいことだと思うし、
お湯を借りると言う認識、更に強く堅く…と言うところ。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

熊の手洗湯を出て、分かりやすい道は右手に戻る方向だけれど、
この細い道こそ、地元の道に見えて、冒険をば。
お散歩も含めて街を楽しみたいじゃありませんか。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

続きまして、こちら。

(88)野沢温泉・外湯・真湯へ。
激熱。先に居たお兄さんは頑張って入っているけど、これは熱い。
白濁に黒い湯花。匂いも良いけど、熱くて入れない。
熱いと言うか痛い。
水を入れてみるも、あまり変わらないか?
YOKOさんも苦戦して、入れなかった。

時間を掛ければ良かったかもだけれど、
このコロナ禍もあって、7時から17時までと張り紙。
ちょうど17時だったけど…。だので、長居できなかった。
厳密じゃないみたいだけど、でもねぇ。トラブル嫌よねぇ。
あ、俺が足だけか。YOKOさんは全く無理か。

…とのこと。
先客の観光客ご夫婦も双方、相当に苦戦しておられました。
足を入れられはするけど1秒ももたないくらいの熱さ。
水を入れても、変化が見えず。
17時の時間制限がなければ…なんて思うのですが、
それこそ、この共同浴場を管理する上での決まりごと。
きちんと守らねば…と思います。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

続いてはこちら。

(89)野沢温泉・外湯・上寺湯
ばっきゃろう!水じゃねぇか!うわ、ほとんど水だよ。ふざけんな。
さっきのお兄さん来る。
湯口なら、何とか。話している時、気を抜いてお湯に触れる。
あっちい!!88度か。流石。こう言う熱さなんだね。
灰分、苦味、青冴えの色。

YOKOさんは地元の人に入れてもらったみたい。
なるほど、かき混ぜちゃダメ。水を入れるなら入れて、
熱いお湯を出しちゃうのだそうだ。そうだよね。

…と言うことで、
水が出しっ放しになっていました。浴槽ほぼ水。
こう言う事があると、「使わせたくない!」って僕でも思います。
僕だって村外の部外者であるのに、
部外者に使わせてはいけないって思ってしまいます。
地域の顔の分かる関係性なら「次は気を付けてね」で良いでしょうけど、
旅人に…不特定に使わせるって、こう言うリスクですよね。

YOKOさんは地元の方に入り方を教わって、
きちんと入ることが出来て良かった。
先程、真湯で出会ったご夫婦も合流し、
男性側は、まぁこんな感じで水風呂に入り、
せめてと湯口にいた際に、件の旦那と会話して、
目を離した瞬間に、源泉に触れて「ぎゃああ」と言うツイートです。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

続いては、こちら。

(90)野沢温泉・外湯・麻釜の湯
地元のお兄さん、超優しい。上半身裸って普通なんだね。
サッと入って、洗って、サッと出て、ガララッと家の中へ。
いいなぁ!このお湯、この距離、いいなぁ!!
入れる。全然大丈夫。
透明で、少しゴムを焼いた様な香。とてもハリのある良いお湯。

厚みもあり、強い。すごく良い。
暗くて雰囲気ある。照明がない感じで、それこそ地元感あって良い。

あれ、ふるさとの湯と一緒か。うーん、どうなんだろ。
同じなのかな?また入らないとな。

YOKOさんは旅人の女性3人に優しくしてもらったみたい。

…とのこと。
こちらでは、逆にとても良い経験をすることが出来ました。

日帰り入浴施設「ふるさとの湯」は、
駐車場を持っていないので、
観光協会前の有料駐車場に停めて、
歩いて「ふるさとの湯」に向かう際に、
「麻釜の湯」の前は通っていて、
「いつかここにも入りたいなー」と思って早幾年。
実現と共に、鯔背な地元のお兄さんを拝見しました。

お湯としては「ふるさとの湯」の内湯側の雰囲気ですね。
透明で厚みのある…包容力と言うか、そんな印象の泉質。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

「麻釜の湯」が坂の下ならば、坂の上となる「麻釜」へ。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

日が落ちつつ。麻釜公園は幻想的な雰囲気に。
次なる目的地「滝の湯」へは、更に坂を登って行きます。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

更に更に上。いちばん奥の光が「滝の湯」でした。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

この段階で、クロックスに裸足の状態を酷く後悔。
本当、湯巡りをされるなら、足回りはしっかりと、です。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

他にどなたも居られなかったので、こんな雰囲気ですよ、と。

(91)野沢温泉・外湯・滝の湯

上にあるね。坂の上ね。人が来ないせいか、激熱。
投入量が多過ぎる!!
深いこともいけない。水を入れたところの上は良かったけど、
下に足を通した瞬間、ぎゃー!ってなったもん。熱い!

鉄っぽい匂いもある、とYOKOさん。
なるほど、くぐもった香。透明な緑。薄い色だよね。
タイルもあって青く見える気がする。
水を入れて何とか胸まで。73度か。使い方よねぇ。

…とのこと。

真湯、滝の湯と行き、
もちろんこの後も巡るのですが、
入りやすい温泉もあって、
返す返すも、かなりの熱さだった2湯について思うのは、

「人が先にいると入りやすい」
「人が先にいないと入りにくい」

「野沢温泉は熱くて入れないよ」と噂でよく聞くそれは、
ただ、上記条件の結果でしかない…と確信を得ます。
源泉温度が高いんです。
当然、水で薄めないと入れないです。

「水を入れたら現地の人に怒られた」

…と言う噂がありますが、
そこには「野沢温泉は湯温が高過ぎる」と言う意識も、
働いているのではないでしょうか。

「野沢温泉の方々は、熱いお湯に入り慣れている」

…これは自分が今まで持っていた印象です。
でも、それにも限度があります。人間ですもの。
諏訪の旦過の湯でも、現地の旦那が、
もうー、必死で入ってらっしゃいましたから、熱いものは熱い。
そう言うもので、
“怒られた”と言う一件も、
もし、先に入っていた方が、

「自分にとってちょうど良い温度に、
 水を入れて浴槽温度を調整した後、
 いきなり入って来た外の人が、
 いきなり水を入れ始めた」

…だとしたら怒りますよね。
源泉温度が高いので、1度浴槽が満たされてしまうと、
なかなか適温になりません。
この滝の湯での自分もまた然り。

「共同浴場」の真髄…と言うと、大袈裟かも知れませんが、
設備…浴室や湯屋も共同に管理しているものですけれど、
「湯温」もまた共同で管理されたもの…だと実感します。

「滝の湯」で、一旦湯巡りは終わりにして、
宿に戻り、夕ご飯。
その後に、再び街に出掛け、
それぞれみんな地元の方が先に入っておられ、
実に適温になっていて、
野沢温泉の名湯を存分に体験できました。

そう、先に湯を調整してくれている方々がいるし、
自分も後の方の為に、綺麗な使い方を心掛けるべきだし、
湯温もちょうど良い方向にすべきなのです。




憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

「旅館さかや」を出て、
大湯、常盤屋旅館前を通らずに、
常盤屋裏の小道を通るそれは、
古いRPGの街や城のマップ、
屋根の上の裏ルートを通る感覚で、
ちょっとワクワクしました。
街灯もなく、忍んでないけれど忍感覚。

(92)野沢温泉・外湯・松葉の湯。
良いお湯!葛温泉みたい。更に重厚!ゴムと柿の葉。
大きな湯の華、浮く。

…とのこと。
2階建ての建物の2階にあります。
葛温泉・温宿かじかを想像しました。
ああした、浸るだけで「おっ」って思うお湯が、
街中にあるって凄いなぁ、と。



憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

同様に裏道を伝って、最後に坂を上って。
講堂の様な造りを外観から感じます。

(93)秋葉の湯
軽い。松葉の湯に比べると薄くにごりあり。
地元の人ばかり。サッパリ入る事が出来て良い。
みんな広いね。小さいお湯ないや。渋みたいに。
基本最低限サイズが同じくらい。

…とのこと。

秋葉、松葉は本当に適温で気持ち良いお湯でした。
外が雨の中を歩いて来ているので、
温まる…その心地好さったら。
地元の若いお兄さん方がワイワイとお喋り。
良いですね。湯屋風情。
落語の中の床屋さんや湯屋にあった、
若い衆の集まる場所、
まだこうして残っているんだなぁーって思います。
お酒や食事と共にお店を借りるって、
またちょっと違いますもんね。



憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

飯山方面から来て、いちばん近い場所にある「中尾の湯」は、
つまり温泉街の中心からはいちばん遠い訳で。

なるほど、
「本当にこの先にあるのだろうか、迷っていないだろうか」
…と言う不安と共に向かいました。確かに遠い。

(94)野沢温泉・外湯・中尾の湯
透明。湯の華は白。広い。空間も広い。
湯屋づくりで、この広さは初めて。男女合わせたら体育館だよ。
熱めだけれど、ちゃんと入る事が出来た。
木の浴槽。45度くらいなのかなぁ。
重みアリ、柔らかいにおい。

…とのこと。

天井も高く、体育館や学校を改築したって言ったら、
「やっぱり」と思います。それくらいの大きさ。
浴槽サイズこそ違うけど、
スケール感は、大町温泉郷の「山のたこ平」くらい。

木の浴槽と脇のタイルの床を往復する感じ。
入って休んで、入って休んで。



憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

中尾の湯へは秋葉の湯から裏道を通って辿り着いたので、
今度はメイン通りを通って、旅館に戻る方向へ。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

近年改築された新田の湯に辿り着きます。
昼間にあった旅人の旦那と再会。
いやあ、奇遇なことってあるもんだ。

(95)野沢温泉・外湯・新田の湯
また、あのご夫婦に会う。すごいねー!
また会うんだね。ご縁だわ。
灰分、ごく薄くにごり、やはり蒸した葉の香。
熱いけれど入る事が出来る。新品の建物。

建物全て新しいのだけれど、
湯屋の造り…棚と浴槽が同じ場所にあって、
靴箱は棚の下方にあって…
野沢温泉の外湯造りとでも言うのか、
各湯にあった共通点はバッチリ踏襲されて新築される、
この文化が伝わって行く意義を、ヒシヒシと感じます。



憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

「横落の湯」の横を通って旅館に帰ります。
明日は旅館近くの外湯を固めてあるので、
湯巡りも簡単にできるハズ…と言う作戦で。





また後日お喋りしますが、
「旅館さかや」の自家源泉が、かなり良かったです。
これだけ良いお湯に入った1日だったのに、
それでもなお「ここは、ホントに良いなぁ!」って驚くくらい。





憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

翌朝、天気も回復して「十王堂の湯」へ。
1階が女性側、2階が男性側と言う構造になっています。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

看板。
この看板を見つけるまで、
ハッキリとこの建物が外湯だと認識できませんでした。
街に溶け込んでいる感じがして。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

先客おひとりさん。
その方と入れ替わりになって、1人になったので、
お写真をば…。

(97)野沢温泉・外湯・十王堂の湯
薄濁り、男性は2階。黒い湯花。重みアリ。良い。
深い。水が広がる様に細工してある。
パッと見、建物は狭い感じなんだけど、二階建てだからか、すごく広く感じる。
適温有り難し。

…とのこと。

後に、YOKOさん曰く、
外湯でいちばん気に入った…とのこと。
広さもあって良いですよねぇ。
たっぷりのお湯に入っている感じがして、選ぶ気持ち分かります。



憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

次の外湯を目指して、少し戻ります。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

横落の湯は、
出掛けてみると清掃中になっていました。
時刻にして9時30分。

「あ、ごめん!これからお湯入れるから、まだだいぶかかっちゃうな」

…と地元のお父さん。

「わ、早いよー!10時チェックアウトの人も来るかもなのに!」

そう瞬時思ってしまうのだけれど、
いやいや、この自分本位な考え方は良くない。
旅人が、外の僕らが借りて入るものなのだから、
旅館の管理する持ち物じゃないですからね。

残念ではあるけれど、「また今度!」で再び野沢温泉に来れば良い。
そう思って次へ。

自分の勘違いではあるのだけれど、
でも、WEB上に何となく明記はない気がしていたことで、
「入浴料」について…
どの外湯にも「寸志」としてお賽銭箱が用意されていますが。

明記あった訳ではないですが、
「滝の湯」は現在、
野沢温泉村の村民、宿泊者さん、湯に寄付してくれた方だけの入浴制限になっています。
その分け方からして、
寸志を求められる、入れるべきなのは、
完全に立ち寄り湯のみが目的で野沢温泉を訪れている人…
そんな風に自己解釈しました。
合っているかは分かりませんが。

いや、全ての人が入れなくちゃいけないものだと思っていました。
もちろん入れても良いんですけど、
野沢温泉としては、たぶん開放している事からも含めて、
やっぱり「楽しんで欲しい」と言う心持ちが大きいと思いました。
宿泊の一環として、野沢を好きになってもらえれば…と。


憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)


「河原湯」へ。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

男女ともにどなたもいらっしゃいませんでした。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

壁に蛇口と言う構造は、ちょっと珍しいかも。


(98)野沢温泉・外湯・河原湯
深い緑。壁に蛇口。
めちゃくちゃ水入れても激熱。
あ、分かった。手で「熱くてやべえな」は入れないわ。
手で「熱い」と思うくらいなら入れるわ。
硫化水素の匂いも良いんだけどお湯もハリがあって良いんだけど、
熱い―!ふたりとも入れなかった。

…とのこと。

朝、地元の人も観光の人も、あんまりお湯には入らないみたい。
先にお湯を使ってくれている方のありがたみを、殊更に感じました。
横落の湯に入らなかった分、時間があったので、
どんどんと水を投入したのですが、全く入ることが叶いませんでした。
「河原湯が熱かった」のではなく、
「水で適温にする時間の余裕がなかった」…と言うところ。




憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

「旅館さかや」に戻ると共に、
13湯目…となるはず、湯巡り達成!…となるはずだった「大湯」へ。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

しばらくひとりでしたが、すぐに幾名かお見えになりました。
自分には結構熱く感じていたんだけれど、
後から来た観光客風のお兄さんは、平然と入っていました。強い。

(99)野沢温泉・外湯・大湯
大湯感がないと言うのは、他もしっかり広いからか。
深くて熱い。木の浴槽。
渋との大きな差は深さかなぁ。渋の大湯は何とか入れるのに、ここは熱いわ。
それも人の流れ次第なのかも知れないな。
バランス良く、匂いも穏やか。

…とのこと。
渋温泉九湯巡りと比べると…
また温泉施設にいくつか入って来た中で、
野沢温泉の共同浴場の特徴として、
「深め」だと思いました。感覚的なものですけれど。
お湯をたっぷり使ってあって、
自然と肩まで入ることになって、
めちゃくちゃ温まる…と言うのは、
雪深い土地ならでは、なのかも知れません。
旅のお客人をもてなす「旅館さかや」は、
そこまで「深い」とは感じませんでしたから、
特徴なのかしら、と。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

YOKOさんに「どうだーい?」と声を掛けて「あーい」と返り。
湯巡りお開き。

堪能しました!




憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

「旅館さかや」、チェックアウト後。

昨日のRPGみたいな細道が、どんな雰囲気か知りたくてお散歩。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

「こんなところを通っていたのか!」と思います。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

特にこの「千人風呂」の脇を通るときは、
天井の高さを歩いている感覚があったので面白かった。
常盤館の、かの有名な浴室の上を通っていたんですね。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

お土産物屋さんのワンコ。
車や通り過ぎる人は見ているのに、
何故か僕らとは目を合わせてくれない。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

明るい時間帯に麻釜も見ておこうかなー…と、ちょっとだけ歩いて。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

フキヤさんで「バナナロール」を買い食い。
たぶん飯山市の「バナナボート」が伝わったものですよね。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

帰り道はもちろん「三幸軒」でお昼ご飯を食べ…
…むしろお昼に三幸軒に辿り着くことが出来るような、
そんなスケジュールを組んで移動しています。
「岩清水」を醸す井賀屋酒造場にて、
「NIWARINGO」と「GOWARINGO」を購入し、蔵の中も見せて頂きました。

そしてお味噌を買いに「中野醤油」さんへ。
丸山さんに熟成味噌の良さなども伺いながら、
この味噌で「辛味噌」を作ったら、さぞ旨かろう…と、
夢を抱いて帰路に着きます。

中野市には、本当にちょいちょいと立ち寄る自分なので、
そこから野沢温泉村は、すごく遠い訳ではない…
例えば、横落の湯に気楽に入りに行く事だって出来ます。
そうした距離感、外湯巡りのシステムに触れることが出来た…
それも今回の収穫でした。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

塩尻に帰って来て、お疲れ様コーヒーをば。

憧れの野沢温泉村・外湯十三湯巡りへ。(信州・野沢温泉村)

お疲れ様ビールをば。


…と、結果長講一席、
しまいまでご高覧賜り、誠にありがとう存じます。
僕ら初めての野沢温泉旅、これにてお開きとなります。
幕が閉じました先、
当日の考察として、急ぎ取りまとめたTweetメモを貼り付けておきます。
本文と重なる所も多ございますけれども、
よろしければ、ご覧になって頂きまして、
お足元、お気をつけてお帰りくださいませ。

本日は本当にありがとうございました。

それでは、また次回。

ありがとうございました。

ありがとうございました。







野沢温泉は、全て部屋が分かれていないんだね。
下足入れのシステムも良い。

野沢温泉の外湯って厳しいって思っていた。
「熱い!」と言うこと、
「水を使うと怒られる」と言う噂。
奥渋、七味あたりでは水を率先して入れて良いって言っていたし、
野沢は地元の人が厳しい…地元のお湯を、
旅人が借りている訳だから、それで良いけれど、
だからこそ入る事が難しいと思っていた。

全くそんなことない。
怒る人もいるかもだけれど、自分の場合はすごく優しかったよ。
使い方も綺麗なもんでさ。
体験してみて分かった事は、
野沢の人も人間なので、熱過ぎるお湯は入る事が出来ない…
…と言うこと。
きっとぬるめが好きな人もいるし、熱湯好きもいる。
下諏訪でも変わらないじゃん?

外湯、人が多い所は絶対公約数温度みたいになるのかな。
入りやすいお湯が多かった。
だので、人が多い夜は熱過ぎることは少なく、
朝はみんな忙しいから、水で薄める人もいない、熱くなる…
…と言う構図なのかな、と。
熱さは人の流れ、つまりは運なんだろうなーって。

で、掛け違えが間違いなくある。
それに尾ひれがついて悪い噂になっている。

寒い日、冷えた体の足先って、かなり熱く感じる。
それを知らない人が、極端に薄めようとすれば怒るよね。
お湯に慣れていたら慣れている人ほどに。
世のクレーマーみたいな人だったら、
ちょっとした文句も大きく言いそうな気がする。
それが広がっちゃったんじゃないかなぁ。

渋温泉の共同浴場より、大きさがあるから地元の人に会いやすく、
(その判断は、お風呂セットを持っているか…かな?)
日常の中にありやすく、観光の街だからこそ、
本質はウエルカムに間違いない。絶対ですよ。

ただ、何度も会ったお兄さんはきっと県外の方なんだろうな。
その悪い噂は知らないみたいだった。
長野県の中だけ?僕のまわりだけ?なんだろう。

あ、あとこれも誤解か。

野沢温泉の外湯、寸志を入れなきゃいけないと思っていた。
もちろん常に入れても良いけれど、基本は日帰り入浴の人…みたい。
管理にお金がかかる、
野沢にお金を落とす、落としている人なら良い…は理屈。
日帰りの立ち寄りの、良い所取りならば、寸志をお願い…も理屈だ。

コロナ禍もあって、「滝の湯」では、
湯仲間、宿泊者、特別寄付の人だけ利用でき、
日帰り入浴は不可…とあった。
これが論拠であります。そう言うことなのかなーって。

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平日、出来るだけ更新でやってみたいと存じます。

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written by SAKESOJA (宗風)