カツ丼1キログラムのトナリのつりんちゅ。(木曽町・自家焙煎 山の珈琲屋つりんちゅ)
2019/08/14
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気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
カツ丼1キログラムとは、ちょーっと掛け離れている様に、
耳にお達しになるかと存じますが、コーヒーの噺で、
一席のお付き合いを願っておきます。
先達ての噺の続きですね。後日談と申しますには、直後過ぎる頃合。
アイスクリームなどを食べた後ですので、
どうしてもコーヒーが飲みたくなっていました。
口の中をリフレッシュしたい。
もういっそコンビニで良いと思いました。
あの100円のコーヒーでも良い。ドリップされたものが良い。
でも、案外木曽路と言うものはコンビニがないもので、
あるにはあるけれど、ある地域にはあって、ない地域にはないのです。
…禅問答みたいですけれど。
じゃあ、ある所に早く行こうか…なんて、
開田高原から道々を下る中で、
「あれ、今通り過ぎた所に“自家焙煎”ってあったよね?」
…と。
「えっ、あるのかな。喫茶店なんて」
「たぶん、いや、あったよ。あった。カツ丼の看板のところ!」
「カツ丼とコーヒーのお店?」
「えぅ、ど、どうだろう。カツ丼のついでにコーヒー?でも、自家焙煎って…」
その間も車はグングン、ポイントから遠退いて行く。
「どうしよう」
「どうする?」
「ええい、気になるんだから行ってみようぜ!」
大きな看板、「カツ丼1キロ」はお隣の「つけもの茶屋」のものらしい。
建物は分かれていて、「つりんちゅ」とあります。
遊漁証の発行もされている…
「海人」で「うみんちゅ」でしょう?「釣人」で「つりんちゅ」だったら、
僕ら、虫を触れない、虫のいる場所を避ける都合で、
釣りを全くしないから、場違いなお客さんになってしまうかも…
…初めてのお店って、いろんな不安に駆られますね。
でも、せっかく戻って来たんだし「入ってみようよ!」と飛び込んでみます。
店内、こんな感じ。比較的新しいお店の様に思います。綺麗にされておられる。
奥で、おじさまが店主のおじさまと歓談されておりました。
喫茶店っぽい感覚。
釣り人がわいわいと情報交換をしている…って事はなかった。
ちょっと、それを想像していました。冒険者ギルドみたいに。
メニュウの一部。
左の冊子に、もっと詳細なメニュウがあります。
僕らがこれまで出掛けて来た自家焙煎のお店って、
豆の品種はそれぞれ色々と扱っているのだけれど、
皆さん、国名でメニュウが書かれていて、
国名で注文することが多かったです。「ブラジル」とか「コロンビア」とか。
パカマラ、ジャバニカ、カツーラ…はカトゥーラって書いてあったものかな。
ブルボンもあるんだってさ。
…コーヒー豆の品種ですね!?
伺うとニカラグアからフェアトレードで輸入された豆なんだそうです。
農園などはそれぞれ。
豆の種類を変えて、ニカラグア飲み比べ…みたいな感じかしら。
これまでは国ごとの差をイメージしていたので、とても新鮮に感じます。
冒頭の写真。
パカマラピーベリー、カツーラハニーをお願いしました。
夫婦と言うことで、青と赤のペアの器にして下さったんだそうで、
なんだか、そうしたワンアクション、すごく嬉しく感じました。
コーヒーの紹介も長すぎず、また自分が得たい情報も的確に答えてくださって、
とても心地好い接客を感じました。
苦味に対しての言葉遣いに、自分と近い感覚を持っていらっしゃるかも…
…とも思います。
そう、苦味ってネガティブな言葉だけれど、
けしてネガティブな味覚じゃあないんです。苦味の美味しさもあるんです。
その観点からの紹介は、ときめくものでした。
パカマラ、当日のTwitterには以下の様に記録しております。
「しっかり苦くて、それがくどくなくて、余韻爽やか。良いです!」
カツーラは「香にやはり(パカマラと)大きな差があり。華やかさと広がる丸い香ばしさ」
…とのこと。好印象の味わいでした。
ブルボン種のコーヒー豆も、ほとんど聞かない気がして、
「この美味しさならば」と興味が湧いて買い求めて来ました。
その際に、メニュウカードを見せてもらいましたが、
ね?しっかり書いてあって、良いですよね。
おひとりのお店だから…と言うこともあるのか、
ご亭主さんのお人柄もあるのか、
よくこちらの仕草にもお気づきになる店主さんで、
初めてだったけれど、居心地の良い空間でした。
良いお店を見つけたぞ、と。
また近くを訪れたなら、出掛けてみよう…と。
ランドマークとして温泉を引き合いに出すのならば、
開田高原と国道19号を繋ぐ道筋、
二本木温泉へ曲がる道と代山温泉・せせらぎの湯の間あたりに位置します。
その二本木側、かな。
でもやっぱり分かり易さで言えば、大きなカツ丼の看板に他なりません。
すっごく目立ちますもんね!
こう覚えよう。
お近くにお出かけの際には、こう覚えておいて頂ければ。
カツ丼1キログラムのトナリのつりんちゅ。