落語の良さ、楽しさを“たっぷり!”の夜。(松本市・四柱神社で、ほぼ月例の落語会)
2019/08/12
・
・
気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
本日は噺の噺でお付き合いを願っておきますが…
ねぇ?
噺の噺の噺、ご説明申し上げないと、
もう、訳が分からない。ええ。
つまりは、
落語の噺について、本日はお付き合いを願うって、
まぁ、それだけなんですけども、
新春、夏と年2回のスペシャル企画が、
四柱神社の落語会はご用意して下さる通例が出来つつあり、
今年の夏のスペシャルゲストは、
十一代金原亭馬生師匠をお招きしての
「古今亭菊生の落語百夜・番外編」として催されました。
馬生師匠は、2度目ですね。
ちょうど、僕らが会場に着いた際に、
師匠方もお忙しい…
いや、本当にその通りで、菊生師匠もダブルヘッダー、
昼の高座を東京でお勤めされたあとに、
松本に訪れて頂いているくらいなので、本当、ありがたいのですが、
とても上品な身のこなし、
黒地にヒマワリ柄のアロハシャツ、
小ぶりの編み帽子をかぶった馬生師匠を拝見し、
いやあ、洒落たお師匠さまであるなあ、なんて開場前でした。
ちなみに、次回は9月21日だそうなので、
もし、「一丁、落語でも聞いて秋の夜長を楽しもうじゃねぇか」と言う、
ご粋人の方がおられましたら、
どうぞ、四柱神社にお越し下さいますと幸いです。
・
さて。
根多代わりに一筆取りまして。
「安兵衛狐」 馬生
「幾代餅」 菊生
お仲入り
「宗論」 菊生
「抜け雀」 馬生
…これが寄席の楽しさ、でしょうか。
なんと開口一番とは申しませんが、
出番は馬生師匠から。
馬生師匠と菊生師匠とは、馬生師匠が先輩さんです。
かつ、
菊生師匠も馬生師匠から、多く噺を教わっているくらい、
お世話になっている…
何と言うのでしょう、
菊生、馬生、仲入り、菊生、馬生の順が、
お定まりなのですが、粋な師匠ですね。
馬生師匠から高座に上がり、
高座をお勤めになって、
「はて、この座布団は返さなきゃいけないよな」と、
寸時、止まって考えたりされて…
座布団を返す、更にはめくりも返す。
もう、大師匠の域に達している馬生師匠ですから、
こうした所作は、何十年ぶり…ではないでしょうか。
それも、スマートにこなされていて、
「流石」そのものでした。
すごく素敵な師匠。
菊生師匠は直後の高座で恐縮しきりでしたが、
それがまた、座の和やかさや温かさにも通じていて、
とても良かった。本当に楽しかったですね。
自分も最初の馬生師匠の出番の際に、
「待ってました!」
トリをお勤めの際に「たっぷりっ!とお声がけをさせて頂きました。
本当は、菊生師匠が先に出て頂いてから、
「待ってました!」と、意味が通じるのですが、
開口直ぐに「待ってました!」じゃあ、
「出て来るの遅いよ!」とも聞こえるかも知れなくて、
上手く行ったかどうか。
「抜け雀」は、
まさにたっぷりの高座、40分以上50分以下ぐらいですかね。
声が届いていたかも。嬉しいことです。
・
特に、「抜け雀」は、これまで聞いた高座の中でも、
先々、語り草にして行きたいと思うくらいの合い方、
とても楽しむ事が出来た高座でした。
比較的穏やかな噺で、緩急の少ない…
また「ねずみ」などと大筋に差がないこともあって、
なかなか難しい大根多だと思っていますが、
座は、凄まじい集中で伺っていました。
最後列で聞いていたから分かります。
「息を飲む」くらい集中、楽しんでいたんだけれど、
笑いは起き、
男性の声色、仕草だけでも、
パターンがキッチリと分けられている名人芸にも触れ、
本当に楽しかった。
雀が飛ぶ「チュチュチュチュ、チュ」の声も、
インパクトがある最初だけは強く、
後は、何度も繰り返すから軽く…
細やかな芸の織り込み方が凄まじくて…
本当に堪能しました。素晴らしかった。
そうした古典の素晴らしさに触れる中で、
菊生師匠と言う、
古典も新作もおやりになる師匠だからこそ、
「宗論」は似合いますしね。
「幾代餅」も、圓菊師匠のCD音源を彷彿される場面が多く、
根多出しがあった訳ではない、
もっと言えば馬生師匠が先に上がられることだって、
直前に決まったんでしょうし、
「何が出るやら、お楽しみ!」が、
これ以上、「何が出るか分からない」ことなんて、
他にはないんじゃないでしょうか。
その割に…と書いては失礼ですけれど、
バランスの良い根多を両師匠もお選びになられて、大充実!
いや、「大くんなます」な一夜でした!
今回のマイクスタンドアートは、薄川花火大会と同日開催…
…かつ、山雅デイと重なってしまって、なんて話題も出ていましたが、
「花火」にて。
これ、ひとつひとつのパーツが切り離されていますから、
結構、配置調整も必要だったんじゃないかなー…なんて思います。
相変わらず、お見事。
花火の日だから「たがや」を、ちょっと期待…と言うか、
掛けたりされるのかしら、なんて思っていたけれど、
全く掛かる素振りもなく。
そうですね、花火よりも名人の話芸に夢中でした。僕ら。
音も、場所柄聞こえてもおかしくない場所でしたが、
ほとんど聞いた記憶がありません。
それだけの集中夢中があったってことですよね。
落語の良さ、楽しさを“たっぷり!”の夜。
・
気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
本日は噺の噺でお付き合いを願っておきますが…
ねぇ?
噺の噺の噺、ご説明申し上げないと、
もう、訳が分からない。ええ。
つまりは、
落語の噺について、本日はお付き合いを願うって、
まぁ、それだけなんですけども、
新春、夏と年2回のスペシャル企画が、
四柱神社の落語会はご用意して下さる通例が出来つつあり、
今年の夏のスペシャルゲストは、
十一代金原亭馬生師匠をお招きしての
「古今亭菊生の落語百夜・番外編」として催されました。
馬生師匠は、2度目ですね。
ちょうど、僕らが会場に着いた際に、
師匠方もお忙しい…
いや、本当にその通りで、菊生師匠もダブルヘッダー、
昼の高座を東京でお勤めされたあとに、
松本に訪れて頂いているくらいなので、本当、ありがたいのですが、
とても上品な身のこなし、
黒地にヒマワリ柄のアロハシャツ、
小ぶりの編み帽子をかぶった馬生師匠を拝見し、
いやあ、洒落たお師匠さまであるなあ、なんて開場前でした。
ちなみに、次回は9月21日だそうなので、
もし、「一丁、落語でも聞いて秋の夜長を楽しもうじゃねぇか」と言う、
ご粋人の方がおられましたら、
どうぞ、四柱神社にお越し下さいますと幸いです。
・
さて。
根多代わりに一筆取りまして。
「安兵衛狐」 馬生
「幾代餅」 菊生
お仲入り
「宗論」 菊生
「抜け雀」 馬生
…これが寄席の楽しさ、でしょうか。
なんと開口一番とは申しませんが、
出番は馬生師匠から。
馬生師匠と菊生師匠とは、馬生師匠が先輩さんです。
かつ、
菊生師匠も馬生師匠から、多く噺を教わっているくらい、
お世話になっている…
何と言うのでしょう、
菊生、馬生、仲入り、菊生、馬生の順が、
お定まりなのですが、粋な師匠ですね。
馬生師匠から高座に上がり、
高座をお勤めになって、
「はて、この座布団は返さなきゃいけないよな」と、
寸時、止まって考えたりされて…
座布団を返す、更にはめくりも返す。
もう、大師匠の域に達している馬生師匠ですから、
こうした所作は、何十年ぶり…ではないでしょうか。
それも、スマートにこなされていて、
「流石」そのものでした。
すごく素敵な師匠。
菊生師匠は直後の高座で恐縮しきりでしたが、
それがまた、座の和やかさや温かさにも通じていて、
とても良かった。本当に楽しかったですね。
自分も最初の馬生師匠の出番の際に、
「待ってました!」
トリをお勤めの際に「たっぷりっ!とお声がけをさせて頂きました。
本当は、菊生師匠が先に出て頂いてから、
「待ってました!」と、意味が通じるのですが、
開口直ぐに「待ってました!」じゃあ、
「出て来るの遅いよ!」とも聞こえるかも知れなくて、
上手く行ったかどうか。
「抜け雀」は、
まさにたっぷりの高座、40分以上50分以下ぐらいですかね。
声が届いていたかも。嬉しいことです。
・
特に、「抜け雀」は、これまで聞いた高座の中でも、
先々、語り草にして行きたいと思うくらいの合い方、
とても楽しむ事が出来た高座でした。
比較的穏やかな噺で、緩急の少ない…
また「ねずみ」などと大筋に差がないこともあって、
なかなか難しい大根多だと思っていますが、
座は、凄まじい集中で伺っていました。
最後列で聞いていたから分かります。
「息を飲む」くらい集中、楽しんでいたんだけれど、
笑いは起き、
男性の声色、仕草だけでも、
パターンがキッチリと分けられている名人芸にも触れ、
本当に楽しかった。
雀が飛ぶ「チュチュチュチュ、チュ」の声も、
インパクトがある最初だけは強く、
後は、何度も繰り返すから軽く…
細やかな芸の織り込み方が凄まじくて…
本当に堪能しました。素晴らしかった。
そうした古典の素晴らしさに触れる中で、
菊生師匠と言う、
古典も新作もおやりになる師匠だからこそ、
「宗論」は似合いますしね。
「幾代餅」も、圓菊師匠のCD音源を彷彿される場面が多く、
根多出しがあった訳ではない、
もっと言えば馬生師匠が先に上がられることだって、
直前に決まったんでしょうし、
「何が出るやら、お楽しみ!」が、
これ以上、「何が出るか分からない」ことなんて、
他にはないんじゃないでしょうか。
その割に…と書いては失礼ですけれど、
バランスの良い根多を両師匠もお選びになられて、大充実!
いや、「大くんなます」な一夜でした!
今回のマイクスタンドアートは、薄川花火大会と同日開催…
…かつ、山雅デイと重なってしまって、なんて話題も出ていましたが、
「花火」にて。
これ、ひとつひとつのパーツが切り離されていますから、
結構、配置調整も必要だったんじゃないかなー…なんて思います。
相変わらず、お見事。
花火の日だから「たがや」を、ちょっと期待…と言うか、
掛けたりされるのかしら、なんて思っていたけれど、
全く掛かる素振りもなく。
そうですね、花火よりも名人の話芸に夢中でした。僕ら。
音も、場所柄聞こえてもおかしくない場所でしたが、
ほとんど聞いた記憶がありません。
それだけの集中夢中があったってことですよね。
落語の良さ、楽しさを“たっぷり!”の夜。