ポタージュにはコショウが合うんじゃないかなぁ…と試した時のワクワク感。(松本市・おおぼし平田店)
2019/09/20
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気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
本日も麺の噺にて、短い間ではございますが、
ご愉快を願っておきます。
こちらも当月長月、9月の期間の定めがございますメニュウ。
故に、お喋りをさせて頂こうと存じまして、
ちょこたんと座っておる訳でございまして。
ベジポタなる…ベジタブルでポタージュの略なんだそうですね。
洋風のお店では、まぁまぁ出会いますとも。
もの珍しいものじゃありません。
スープです。その一種です。
動物系の素材を使わないから「ベジタブル」…野菜だけで、
こしらえた…と言う訳ですが、
これをラーメン屋さんで食べるとなると、
急転直下に評価が変わって珍しく、
更に中華麺を浸して、すすって食べようとなると一挙怒涛の珍しさ。
えー…流行があって、都会ではレギュラーであるなんて聞く事もあったかも。
ここは信州、田舎がでございますので、
「都会の噂で聞く、かのベジポタを地元でも食べられるのか!!」なんて思いました。
是非とも食べておきたいな、と。
ベジポタつけ麺(麺大盛り)を注文して、キャベツを取りに出掛けながら待つ。
もったりとしたスープ。
ごく穏やかな味付けです。
ラーメンの根本である“中華”感は全く感じません。
コーン、カボチャ系のポタージュがベースかなぁ、と。
甘味は強く、けれど、洋食のポタージュに当然加えられる、
バターなどの乳分が少なく感じられ、くどさがなく、
重さ、もったりさ、密度があるのに、優しい存在感のまま頂ける印象です。
淡白と言えば淡白だけれど、中細くらいの麺を取ってみても、
バランスを上手に調整してあるつけ麺と思いました。
ラーメンって塩気は当然に強くて、香辛料もしっかり使って、
インパクト重視であって然り…と思うのですが、
こうした優しい1杯も好ましいものですね。
昔懐かし系とも、また違った落ち着き。
割りスープをお願いすると、乳化したスープが届けられますが、
つけスープに動物的スープが加えられることで、
スープがどんな風に変化するのか、旨味が増すのか…の実体験があって、
美味しさと共に感心…と言うのか、
つけダレ用ポタージュが、
あっさりしつつも動物の旨味が乗る
ポタージュスープに変わり行く瞬間に立ち会う…
そんな感覚。
麺量大盛りで食べて行く中で、
とても穏やかな味わいだからこそ、
ちょっと遊び…と言うか、アクセント、味の変化が欲しくなって、
つけ合わせのネギを試しても味が膨らみ、良いものでしたが、
洋風のイメージが繋がるのか、
卓上のコショウを振り掛けてみました。
少し試して、少しではほとんど変化が感じられないくらい、
ポタージュのビッグな甘味の世界観は強く、
味を見ながら、ピリッと刺激がアクセントになるまで入れてみます。
コショウが加わる事で劇的に美味しく感じられる様にはならないけれど、
麺を、より別の風味で楽しむことが出来ました。
興味が先立って出掛けて来ていて、
今も十分に美味しいのだけれど、
もの珍しいものだから、「こんな風に食べたらどうだろう」と、
試したりする…それは食事のひとつの楽しみ方でもあったかも。
出会いを楽しむ、と言うか。
それは、
ポタージュにはコショウが合うんじゃないかなぁ…と試した時のワクワク感。