臨書酒林、27 繁桝, 28 筑紫の譽, 29 豊駒にて。
2019/12/01
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気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
お馴染み臨書酒林シリーズにて、今回もお付き合いを願っておきます。
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これまで、
長野県、岐阜県、富山県、石川県、福井県、
山梨県、静岡県、愛知県、滋賀県、広島県、
熊本県、佐賀県…と書いて参りまして、13県目の福岡県の道半ば。
福岡29蔵目の豊駒が439枚目。
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臨書酒林、筑後福岡27蔵目。
八女市・高橋商店「繁桝」にて。
前回より、しばらく時間が空いてしまいました。
書道の昇級試験がありまして、
その作品に取り組んでおりました。
そうして復帰策が、
個人的に稀代の名ラベル…と個人的には考えている、
福岡から名を全国に轟かせている銘醸「繁枡」だったので、
気合を入れ過ぎて、逆に硬くなって、ややしくじったかな…
…と言うところが、正直な気持ち。
本当に良いラベルなんです。素敵なんです。
もっと上手に書きたかったですね~。
縁起の良い小槌を背景、枠にして、
「繁」の字に、桝の図案を合わせたカタチ。
愛知・鷹の夢も鷹の図案に「夢」を合わせたものがありましたが、
こうした図案表現、文化を感じます。遊び心も。
こうしたラベルでないものは、
左に書いた行書書体の「繁枡」を多く見かけますね。
銘酒居酒屋さんだと、こちらの方が多い…かも?
それにしても、全国に羽ばたいている、
バリエーションも多い蔵元さんだと思うので、
新しいデザインのラベルもあって、非常に楽しめました。
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臨書酒林、筑紫福岡28蔵目。
久留米市城島町・筑紫の誉酒造「筑紫の譽」にて。
瓢箪と梅の菰樽も確認できたし、
レトロなラベルも見つけはしたのですが、
扇と言う古式ゆかしいデザインが気に入ってしまって…
…ですので、これに似たラベルは存在しません。
参考にした字は菰樽や前掛けなどの意匠に見られる字で、
「譽」と言う字なのですが、
「言う」は「云う」に通じる…と言う事に気づけないまま、
(今、気づきました)
悩みながら書いたため、不可思議な空間が生まれてしまい、
まとまりが悪い状況になってしまいました。
信州松本「笹の譽」蔵に色紙を何度かお贈りしていて、
個人的なファンアートとして…
「譽」と言う字は慣れているはずなのに、
まだまだ奥深いものです。勉強になりました。
「紫」と言う字は、崩して…また行書的に理解すると、
「此」部分をアーチ状に表す手法がある…と言う事を、
書道教室の先輩さんの雅号で知っておりまして。
その際には、「此」の字はもっと変化するのです。
とても流麗にカッコ良いので、
是非、どこかで見て頂きたいですね~!
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臨書酒林、筑豊福岡29蔵目。
田川郡添田町・戸渡酒造「豊駒、英彦山天狗酒」にて。
本醸造のラベルが全体で、
丸の右に配置した木の根と赤青の実の意匠、
これと「英彦山天狗酒」が、もうひとつのラベル…となっています。
添田町唯一の酒蔵とのこと。
自醸はされていないのですが、
寺社仏閣の近くにあって販売には力を入れている様です。
「豊」の字の崩し方に追いつけなかった…そう思います。
よくある「豊」は左側に書いた様な旧字のカタチ。
行書、もしくは草書に近い線の引き方をされていて、
堂々としていながら流れの見える素敵な字でした。
中央に1本立った軸が見える感じで…
検索して、どこかで見かけて見てください。是非。
…と、今回はここまで。
最近、悔しい結果…字を書いていて、
ずーっとずーっと悔しい思いしかしていないのですが、
「これで勝ったと思うなよー!!」と、
捨て台詞で終わることが多いです。
TwitterやInstagramなどを見て頂いていると、
ご案内かも、ですが。
「伊藤いづも」先生の「まちカドまぞく」に登場する、
シャミ子の負けセリフですね。
何と、伊藤いづも先生、長野県にお住まいなのだそうで…
同郷に、こんな尊い物語を紡ぐ先生がいらっしゃるだなんて、
それだけでも嬉しいです。
おっと、噺が脱線しましたが。
告知です!
松本市美術館、
12月11日13時から、13日15時過ぎまで、
所属する教室の作品展示、
「欅の森書道展」が催されます。
とりあえず、11日と13日の休みを取っているので、
お昼ご飯時間以外は、うろうろしているかも、です。自分。
是非、見に来て頂ければと存じます!!