三杯目でもそっと出さない。(小谷村・道の駅おたり鬼の厨)
2020/11/02
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えー…気楽なところで、一生懸命…と言うことでございますけれども。
古くから伝わる川柳でこんなものが…
…と言っても、従前に比べますと「赤線」と言って、
何のことだか思し召しがない事と同じで、
「居候」なんて文化は、もう現代にはほとんど残っていない…
…そんな風に感じております。
だからと言って「ルームシェア」も違いますし、
お相撲さん、相撲部屋の住み込みにしたって、
「居候」ではありませんものね。
こう…与太郎の様な「世の中ついでに生きている」と言う、
ぶるさがっている様な渡世人あるまじき、
いやしかし、人生を謳歌すべきを動かずに、
贅沢な時間の使い方をしているのならば、
それが真の遊び人とも…ううん、時代を映す鏡とまでは申しませんが、
まぁまぁ、「居候」と言う言葉は失われつつあるもので、
「居候、三杯目にはそっと出し」
…と言う川柳からは、
その貧乏の切なさが伝わらない時代なのではないか…
…なんてところでありますが。
さて、今回はご飯のお代わりを3度致しました。
最初の1杯も含めれば、4杯お茶碗に頂きました。
後先考えなければ、もう1杯くらい行く事が出来ました。
お噂はかねがね、信州の大北地域の奥の奥、
小谷村の道の駅、その併設する食堂での一席でございます。
どうぞ、最後までお付き合いを願っておきますが…。
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当日の日替わり定食はお刺身にて。
お味噌汁もきのこ汁と豚汁のどちらかを選ぶことが出来ました。
普段、YOKOさんとは別のものを注文する様にしていますが、
今日ばかりはお目当てがハッキリしていて、
同じ「日替わり」で合わせました。
この小谷村の道の駅、「深山の湯」と言う温泉が併設されております。
食堂も何度となくメディアで拝見しております。
羽釜炊きの炊き立てご飯を食べる事が出来ると言う。
これをお目当てにして出掛けて来ました。
ウェイティングボードには先んじて数組の待ちがあり、
1枠には「13」、もう1枠には「7」とあり、
「ああ、待ち時間が長そう!」と思うのですが、
回転が良いのですねぇ。思ったよりは待たずに順番が巡って来ました。
それでも僕らの後ろには、更に3倍くらいのお歴々、
名前が続いていましたので、人気がとっても伺えるもので。
お刺身の質も良く、ご飯は進む…
お漬物も自由に出してもらえるので、
その塩気だけでも美味しくご飯が進みます。
最初の1杯も美味しかったですけれど、
やっぱり配膳の都合なんですね。
ベストの状態ではなかった。
お代わりをもらいに行って、
釜から出て来たばかりのそれを、着席まで10秒程度。
「あっ、あつッ」と思うくらい熱がある。
熱さがまだ残っているご飯の旨さが、本当に…
僕がこれまで食べて来たご飯の中でも、いちばんでした。
甘味、旨味、塩や油、小鉢の煮物のダシ感への反応。
どれを取っても旨い。
ただひたすらに米も旨いし、おかずとして取った、
それぞれの旨さが引き立っていて旨い。
旨い、旨い、旨い!!
すぐに2杯目を食べ収め、3杯目。
これはYOKOさんにも違いを知って欲しいと思って、
ひとくち熱いものを食べてもらい、
僕の言わんとしていることを理解してもらって、3杯目が終了。
食べ過ぎると、帰りの道のりに眠気が来てしまうかも…
…と思って、都合4杯目、お代わりは3杯目をどうしようか…
…と思うのですが、食べたくて仕方がない。
「すみません!半分くらいでお願いします!!」
元気いっぱいに空のお茶碗を差し出しました。
通用しました。
「あともうひとくち」も対応して頂けるみたいで、実に嬉しい。
あ、ちょっと虚構入りました。
今は対コロナ禍が由来するのか、
食べ終わったお茶碗は即食器返却コーナーで、
新たな1杯はそのまま配膳の店員さんへの声掛けなんですね。
短時間に3回のご飯お代わりと1回のお漬物お代わりをお願いしました。
いやあ、書きながらも食べたくなります。
すごーく遠いのですけれど…
大町、白馬と来て、それらを抜けて県境小谷村ですから。
けれど、必ずやまた出掛けて行きたいと、
そう思わないではいられません。
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これまでに来馬温泉・風吹荘には立ち寄った事がありましたが、
今回日帰り入浴を果たした3湯は、それぞれ初めて。
いつもの様に、Tweetを基軸に記録として書いて参りますが…。
(112)湯原温泉・猫鼻の湯
ユバラ温泉と読みます。
稀代の秘湯と言った感じでしょうか。
お湯の良さ、風情、人のご縁など、ここにしかないものがあります。
だので、
温泉で粛々と入って、地域の方に話しかけられたくなくて…
…なんて方は行かない方が良いかも。
すごく温かい、とても良い地元の方々に支えられている温泉。
そうした地域コミュニティを理解したくない、
ほんの温泉に入る数十分、ホームステイする感覚で出掛けられないならば、
行かない方が良いと思います。
温泉も良いけれど、そのコミュニティに分け隔てなく加えて頂ける、
それこそが宝物の様な温泉施設だと思いますから。
あの長閑な方々が、一生懸命おもてなししてくれようとするのを、
もし、無碍に断って曇らせる様な人がいたら、ちょっと許したくない。
猫鼻の湯は、人も宝物ですよ。ホント。
僕は出会ったあのおいちゃんが元気であって欲しいって、
たった数分の裸の付き合いだけど、心からそう思いますもん。
野沢温泉で出会った地元の方の優しさにも通じていますね。
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(113)北小谷温泉、風吹荘源泉の混合泉・道の駅小谷 深山の湯に来ています。
ぬる湯槽、実に良いですね!
なんとのんびり入ることが出来ることか!
蛇口からは強く鉄の匂いがするお湯。
道の駅の綺麗な設備に、この泉質の良さは、素晴らしいです。流石は小谷村。
…とツイート。
食堂で飲食をしているので半額で温泉に入ることが出来ました。すごい。
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(114)下里瀬温泉・サンテインおたりに来ています。
クダリセって読むのですね。
何気に正しく読む事が出来ていませんでした。
源泉温度30.7度、ph7.2で無色澄明…青く見えるのは、照明や浴槽のせい…?
猫鼻、深山と入って来てしまうと塩素の匂いも感じたり、
差はあるのですが、寝湯や深い浴槽あり、
使いやすさは雪国ならではとも思い。
冷泉の良さもあり、満足度は一定以上にあります!
…せっかくだからと3湯目。
元々は2湯のはずでしたが、あまりに良い泉質が続いたので、
「他もどうだろう!?」と言う興味を抑え切れませんでした。
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…そんな小谷でのお楽しみ…と言ったところで。
さて、温泉にもお食事にも実に良い。
小谷村の一席、ちょうどお時間となっておりまして、
ここで、お開きとなります。
それではまた次回。
ありがとうございました。