私、今までのラーメンでいちばん好きかも知れない。(松本市・麺肴ひづき)

SOJA

2019年11月26日 18:00






気楽なところで、一生懸命…と言うことです。

本日も相変わらずのところ、
麺の噺にて一席のお付き合いを願います。
限定の1杯…
ただ、期間の定めがあるものではなく、
時折登場するような、と言ったカタチですね。
「麺肴ひづき」のSNSに、
登場する際は必ず告知がありますので、
ゆめゆめ、どうぞお見逃しなきよう…と言うことですが。



「スパイシー担々麺」と言います。
当日も多くの方々が注文されておられました。
お店の中で、その商品名が何度も登場する。
否応なしに期待が高まります。
YOKOさんが主立って食べて行く中で、
自分もひとくち貰います。

辛くはある。辛くはあるけれど食べられない辛さではなく。
しっかり辛くて、辛さが旨いと思うもの…

…禅問答みたいですけれど、
これが、すごく大事な要素だと思うんです。
“ザ・辛い物好き”のYOKOさんとしても、
「辛いものは食べたい」
「辛くて味がしないものは美味しくない」
…と言う不文律があります。

何事も過ぎることは良くない訳ですね。
辛過ぎるものは食べる事は出来ても、
辛すぎて味を感じなくて、
結果美味しさが見えないものがある…とのこと。

“辛くて美味しい”、これが何よりも大事なんですね。



以前に「牛脂油そば」でも体験したウィング麺。
( http://sakesoja.naganoblog.jp/e2302169.html )

しっかりとした食感、味の絡みは素晴らしい美味しさ。
麺の良さもありますが、
「辛くて美味しい」の実現に、
僕は、中野市・中野醤油の社長さんとお話しした、
数年前の記憶がフラッシュバックしていました。
我が家のデイリー味噌は中野醤油のものです。
これでなくちゃいけない。
中野市・三幸軒で出会って、僕も惚れた味噌でありまして。
曰く、
味噌の良さには、様々な価値観があるにせよ、
ひとつは「旨味があること」だと言います。
塩辛い味噌、減塩のお味噌、
風味にしても何にしても…
嗜好品だから味にひとつの答えはないにしても、
「旨味」がたっぷりある醸造と熟成を経ている事が、
良いお味噌のひとつの価値基準だと教えてもらいました。

「スパイシー担々麺」

辛さの中の旨さ、旨味が非常に確かに作ってあって、
明るい辛さ、しつこくなく、パッと火が付く。
でも、ジンジンヒリヒリ、それらが長く続いたりしない。
辛さの後に、肉味噌の旨さがしっかり追い掛けてくれて、
すごく充実した味わいなんです。
これを「ボリューム感」って言うのかなぁ。
豊かさ、と言い表しても良いのかも。
思い返しても1杯に対して感じる「美味しかった」と言う思いが、
非常にズシリと重いです。
ひとくちもらっただけだけれど、
「これは、本当に旨いな!」と思っていました。

前に食べた「スパイシー味噌担々麺」も美味しかったけれど、
より、こちらのバージョンの方が好きかも。



その日はそれで終わったのだけれど、
何日かして、ふとYOKOさんが思い出したように言うんです。
「あのひづきのラーメンは美味しかったな」と。
「また食べたい」と。
「ああ、あれは時たま出る限定みたいだよ」と僕は答える。

数日後に思い出したり、
また更に記憶の中の美味しさを呼び戻して、
欲する…と言うことは、今まであったかなぁ。
あったとするならば、秋山郷のみずと屋食堂のキノコラーメンくらいか。

YOKOさんが、しばらく経ってから言ったこの言葉は、
最大の賛辞だったろうと思います。

私、今までのラーメンでいちばん好きかも知れない。

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