五目焼きそばを食べに来たけれど、会いにも来た。

SOJA

2019年06月24日 17:30






気楽なところで、一生懸命…と言うことです。

矢も盾もたまらず、居ても立ってもいられず。
ソウルフードだと僕らも思うよ…と言う噺であります。
昨日、何とか更新した小旅行とも言える1日について、
まず、これだけは取り出して伝えたい所でございまして…
Twitterでも呟きましたけれども、
最近、よく考える「最優先事項か優先事項かを選び取る」ことにつき、
「この内容は、僕にとっては最優先事項だ」と…
思い出に触れる、触れた…また続けて行く事が出来たらと思う…

…そうですね。随想的な一席になります。
お付き合いを願えればと存じますが…。



えー…

愛、会、合、相…それぞれの言葉の意味は違えど、
どれもこれも、ひとりでは出来ないもの、と言う共通項はあるんじゃないか、
…なんて考えます。
愛なんぞ一方通行もあるぞ…と思し召し、あるかもですけれど、
自分が居て、相手がいる、心を受けるから愛だなんて申しますので、
引いてみれば、どんな事にも己ひとりだけでなく、
環境と言うものそのものが、どなたか別のあるものだと…
これが真理なんじゃねぇかと…そう考えるのですな。

だので、
「縁とは遠退いてもまた結び直されれば、再び縁」であると信じます。

Twitterのログを確認致しますと、
2018年3月18日が、中野市三幸軒を訪れた最後でした。
そう、それから本当に色んなことがあった1年でした。
別に、縁を千切った訳でもないし、何も不具合はなかったし、
僕らの環境があまり良くなくて、
結果として、行く事が出来ない期間が長かった。

後悔があると言うよりも、漠然と時が過ぎた事実を目の当たりにして、
「久し振りになってしまった」と思う。
「味が変わったりしたら?」なんて事は思わない。
そう言う不安感ではない。不安なんてない。
でも、「元気だったろうか」とか、そう言う事は思うし…

ああ、そうか。
この気持ちが何かに似ているとずっと思って、
何か思い付くんじゃないかと思って、
言葉を続けて来たけれど、
そうか、分かりました。
故郷に帰る気持ちに似ているんです。
東京でひとり暮らしを続けて、松本に帰って来るその時の気持ちも、
こんな感じだったかも。

懐かしくて嬉しい。
嬉しいけれど、僕の知らない期間が郷里にあって、
追い付いて行けるかしら…なんて不安、なのかな。
似た経験がある方なら、分かって頂けるかも。

2009年には、遊びに行っていますから。もう10年にもなるんですね。
それだけ行っていても、
不思議なもので、生活に取り込まれると言うのか、
行かなくなると行かない日常に慣れるものなのですね。
順応と言えば、それはそうで、本能的なものなんでしょうけど、
今では怖いと思うくらい、
「忙しい」と言う字は「心を亡くす」と書く意を理解すると言うか…
この1年の締め付けを、昨日の充実があったからこそ、思い返します。

えー…
うだうだ、うやうやと書き並べて参りましたが、
まあまあ、とにもかくにも、
中野市は自分にとって大切な場所で、大切な人達が住み、
久し振りに出掛けることで、
味わうことで、
心から在ることを感謝し、また訪れたいと心から誓った…
…ので、感傷的になっている、と今更ですけれど、
ここまでは読み飛ばして頂いて良かったかも。

落語ならば、居眠りをして頂いて英気を養って頂いていて良かったかも。
ええ、ここからを是非とも聞いて頂きたい。
本題本命と言うことでして―――…

…今更ですかね。いやいや、書き残したかったんです。
本当に…中野市の帰り道に嬉しさで涙がこぼれたのって、
1度や2度じゃないんです。実際に。
嬉しい涙はこぼした分だけ、気持ちが温かくなります。はい。






三幸軒名物「五目焼きそば」を大盛りで。
これをどうしても食べたかった。
“美味しい”を、めいっぱい五臓六腑に染み渡らせたかった。

先達て、
井賀屋酒造場の日本酒「岩清水“MARS”」を飲む…

( 日本酒「岩清水」MARS 2019 生原酒 Harmonie(アルモニー) )
( http://sakesoja2.naganoblog.jp/e2393247.html )

…飲むまでの流れは、前記事で申し上げた通り。
これがきっかけになってくれたし、
今回、三幸軒に立ち寄った後に、井賀屋酒造場にも寄っています。
この日、買い求めたお酒の情報も三幸軒さん経由だったから、
こう、上手くご縁が回っているなぁ、なんて思います。



「松本、焼きそば、ソウルフード」と言うと、
「たけしや」のオイリーなソース焼きそばになるのだけれど、
北信、東信地域は、「あんかけ焼きそば」が根付いていますよね。
焼いた麺、もしくは揚げた麺に、たっぷりのあんかけ。

僕にとって、信州松本育ちだから、
「焼きそばのソウルフード」は「たけしや」に変わりないけれど、
僕の人生としての記録の中で、
「食べると元気になるソウルフード」に、
生まれた地域では、
ほとんど見なかった「あんかけ焼きそば」がリストアップされております。
もちろん、そんじょそこらのあんかけ焼きそばではなく、
この中野市の三幸軒の“五目焼き”でなくちゃいけなくて、
この味が好きだから、です。

野菜の良い味わいを引き出すのが、また上手でウマイんですよ~!

ガツンとニンニク、たっぷり醤油、スパイスバリバリ!
…なんて料理の方が瞬間的には心が動くかも知れませんが、
「五目焼きそば」、食べている間中、ずーっとウマイです。
しみじみウマイ。
食べ進める内に麺の食感にも変化があって、
野菜たちはそれぞれにしっかり味を出して、主張もあって、
僕は酢からしを全部一気に入れてしまうけれど、
酢の効き方、カラシの効き方が、もうー…
憎いくらい、心に届くんです。
酸味はむしろまろやかさを増長させるし、
カラシのツンとした効果は、
辛さが増すのではなくて、野菜も麺も際立たせる様な印象でしょうか。
柔らかな、優しい掛ける前の美味しさの中で、
より輪郭がハッキリ感じられるような。



これも名物!「餃子」も、もちろん忘れていません。
大振りで、中身もしっかり美味しい餃子は、
僕もYOKOさんも…揃って餃子好きの僕らにとって、
花丸満点の旨さです。
お昼の営業時間、
13時45分ごろにラストオーダーとなりますが、
ギリギリ間に合うかどうか…だった僕らは、
「餃子がなかったらどうしよう」くらいの会話を、
途中の車中でしていました。
いや、無かったら無いものは無いのだし無いのだけれど、
どれだけ楽しみにしていたかが伝わって頂きたい。



今日は三幸軒、定休日ですが、
もう食べに行きたい自分がいます。

「食べに行きたい!」と言うきっかけで、
昨日を僕らは楽しんだのだけれど、
でも、実際に行ってみると、
それもそうなんだろうけれども、
「お久し振りですー!」って、皆さんが迎え入れてくれて、
YOKOさんと話すだに、それもとても嬉しかった。
優しい、素敵な皆さんが作る、素晴らしいお店だからこそ、
僕らは、行きたくなって実現させて…。
それはつまり。


五目焼きそばを食べに来たけれど、会いにも来た。

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