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気楽なところで、一生懸命…と言うことですが。
本日は、塩尻名物「山賊焼」の噺で、お付き合いを願います。
その実、超大判の鶏のから揚げだ…と言うことは、
ご案内の上と存じまして、噺を進めさせて頂きますが…。
何でもかんでも「合う、合わない」ってある訳でして、
大好物が、ゲスの極み的なこともあって。
新聞にあった昆虫食だって、きっとそう言うもの…
…ぶるる、想像しただけでおぞましく感じ、身震いしますけど。
「山賊焼」、別に山口県岩国の名物「山賊焼」と区別した訳じゃないでしょうけれど、
「山賊揚」とも言いまして、
コンビニのホットスナックを席巻するから揚げ類ですから、
だいだいのお方がお好きで、だいたいのお店が似たもの…
…そう思っていました。
嫌いな人がいない味、特長がお店毎に出難い味。
いやいや、やっぱり違うんだなぁ…と思い直した今回。
「赤い靴」で食べた「ハーフ」は、食べやすいサイズで、
衣も厚くなく、入門編…喫茶店らしさとも取れる感じ。
「正和食堂」は油感も脂感も強く、だからこそ塩も添えられるのかな、
合うのかしら…と言う感じ。洋食として添えられるスパゲティも、
現代ではあんまり見ないもので、興味深い。
「山賊」はイベントで食べたんですっけ。
塩尻駅前の山賊フェスか何かで…
なるほど、大判でスタンダードな味わいだったなぁ。
元来、揚げ物が好きではないから、率先して食べて来なかった中で、
4月から徐々に引越しを始めて、新居で片付けをして…
それはそれで疲れて来て。
なんだかこう…ガツッとしたものが食べたくなって。
直前にTwitterで、
“信州博士”おびちゃん氏が食べていらした「野菜炒め」が気になり、
山賊焼の名店として音に聞く「桔梗」に出掛けてみる事にしました。
…冒頭の写真の通りで、そのわりに「山賊」から噺にしましたけれど。
「山賊定食」の全容。
超大判の鶏もも肉にご飯、お味噌汁、お漬物。
山賊の下には生キャベツ。
塩尻の「桔梗」、店内の雰囲気もまた噂に違わず。
一種独特の雰囲気が、
とてもレトロな時代を彷彿とさせ、僕はすごく良いなぁ、と思います。
現代でこそ「独特」であって、一時代昔であれば「日常」であって。
「山賊」は、かなり高い温度で揚げられるのか、
カリカリと美味しい衣、中はしっかりジューシーなお肉が待っていて、
味も強すぎず、油も強く感じ過ぎず、
「あ、これは好きかも!好きな味かも!」
なんて言うんですか「ヒット!」感、
「最後まで美味しく行けるんじゃない!?」感、
塩とか、余計に味を付加しなくても、
カリカリ、ジューシー、美味しいじゃん!
ご飯が進むーッ!!
ちょっと塩気の強いお味噌汁も挟みながらの、
ガツガツ、ちょっと遅めのお昼ご飯でした。
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「桔梗」、喫茶店風の造りですが、お蕎麦屋さんが基盤ではないかと。
でも、定食もおつまみもクリームソーダもレモンスカッシュもあるので、
何でもアリです。
食堂と言えばそうだし、喫茶店でも食堂っぽいところ、ありますもんね。
ただ、現代は少なくなったスタイルなのでしょうけど。
「山賊」は、それなりにカロリーが高めであるので、
食べることに罪悪感が、どことなく付きまとって来て、
「はー、食べちゃった」とか考えたりするのだけれど、
「桔梗」の山賊は「また食べたいな」なんて思っていましたし、
今も、「あ、食べに行っても良いかも」なんて考えたりしますし。
それはつまり、野球グローブと同じくらいのサイズの、
大きな大きな山賊であっても、
お腹いっぱいで苦しい印象より、美味しい印象が勝っているから、でしょうか。
当日も思ったものです。
「こんなに美味しく山賊を食べ切れたこと、初めてかも」